2026年の欧州アフリカ豚熱、野生イノシシは減少もスペインが1994年以来初の症例を確認
WOAHの2026年中間報告は欧州野生イノシシのASF症例が2025年比16%減を示す一方、スペインで30年ぶりの野生イノシシ症例とポーランドで2万1,000頭超に及ぶ農場豚の発生が西方拡大の継続を示している
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概要
世界動物保健機関(WOAH)によると、[[African-swine-fever]] は欧州の飼育豚農場での発生件数が2026年上半期に減少し、2025年8月に始まったトレンドが続いている。2025年10月から2026年1月にピークに達した野生イノシシの症例も減少に転じた。2026年第1四半期の欧州野生イノシシ発生は2025年同期比16%減 (3,760件対4,481件) となり、ポーランドとドイツで顕著な減少が見られた。2026年5月には世界全体で飼育豚32件 (うち欧州29件)、野生イノシシ478件の新規発生が報告され、飼育豚1,167頭が死亡した。全体的な減少にもかかわらず、西方への継続的な拡大を示す二つの動向がある。スペインが2025年11月28日に1994年以来30年ぶりとなる野生イノシシのASF症例を記録し、イベリア半島への再上陸を告げた。また、ポーランドでは2026年初の飼育豚発生で2万1,000頭超が影響を受けた。
見方の違い
欧州の畜産業界メディア、特にポーランド、ドイツ、ベルギー、オランダでは、ASF感染国が中国・日本・韓国などの主要市場から輸出禁止を自動的に受けることから、発生データを豚肉価格と貿易制限と照らし合わせて追跡した。スペインの農業メディアは野生イノシシの検出を、イベリア豚熟成肉製品を含むスペインの世界的に重要な豚肉産業のサプライチェーンリスクとして報じた。中国国営メディアは2018~19年の前回ASF波で中国の巨大な国内豚産業が壊滅した経緯から引き続き関心を持って追跡した。WOAHと欧州委員会の報道は封じ込め措置とワクチン候補の科学に焦点を当て、完全に承認された商用ワクチンがまだないことに言及した。
数字で見る
- 32件、2026年5月の世界での飼育豚発生件数
- 478件、2026年5月の欧州での野生イノシシ発生件数
- 1,167頭、2026年5月の飼育豚の損失頭数
- 16%、2026年第1四半期と2025年第1四半期の欧州野生イノシシ発生件数の差
- 30年、スペインの野生イノシシASF症例の空白期間 (1994年から2025年11月)
- 2万1,000頭超、ポーランドの2026年初の飼育豚発生で影響を受けた頭数
重要な理由
[[African-swine-fever]] には市販されている承認済みワクチンがなく、殺処分と移動制限が確認されている唯一の管理手段だ。スペインが感染地域に戻ったことで、欧州有数の豚生産国の豚肉輸出収益が脅かされている。ポーランドは依然としてEU加盟国の中で最も被害の大きい国の一つで、飼育豚と野生イノシシの累積損失が同国の重要な豚肉輸出貿易に重くのしかかっている。フランス、オランダ、ドイツ、デンマークへのASF拡大はアジアへの輸出量の観点から世界の豚肉市場に大きな貿易混乱を引き起こすことになる。
注目点
- スペインのイベリア半島野生イノシシからの感染が飼育豚農場に拡大するかどうか
- 2026年に後期試験に入るASFワクチン候補の進捗
- 2026年の欧州野生イノシシ症例の減少が真の封じ込めトレンドか季節的変動かの判断
- 中国国内のASFサーベイランスと新たな波が世界豚肉価格に与える影響