カルシが5カ月で評価額を2倍の220億ドルに、予測市場の主流化で400億ドルを狙う
タレク・マンスール氏率いるY Combinator W19出身企業がCoatue、Sequoia、a16zから10億ドルを調達。米国の予測市場取引高の90%が同取引所を通過する
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概要
Kalshiは、連邦規制下にある予測市場取引所でありY Combinator W19の卒業企業で、2026年3月19日前後にシリーズFで10億ドルを評価額220億ドルで調達した。Coatueが主導し、Sequoia、A16z、Paradigmが参加した。このラウンドで、カルシの評価額は2025年12月に達した110億ドルから2倍になった。年換算売上高は現在15億ドルを超え、機関投資家の取引高は調達完了までの6カ月で800%増加した。カルシは米国の予測市場活動の90%超を握る。同社の需要を支えるのはCFTC規制下という取引所の立場だ。ヘッジファンド、ファミリーオフィス、資産運用会社は、Polymarketのような暗号資産系ライバルが提供できないコンプライアンスの枠組みの中でカルシを利用できる。2026年6月までに、カルシは評価額400億ドルでの新ラウンドを協議中と報じられ、実現すれば3カ月足らずで3月の水準をほぼ2倍にすることになる。
対立の構図
米国のフィンテック系と暗号資産系のメディアはいずれもカルシを好意的に報じるが、角度は異なる。フィンテック系はその規制上の堀を強調し、暗号資産系はカルシをPolymarketと並べ、新たな資産クラスとしてのイベント連動型取引への競合する賭けとして追う。逆張りの見方を示す国際的な声はなく、主な論点は規制上のもの、すなわちCFTCがイベント契約の範囲を拡大するのか制限するのかである。
数字で見る
- 10億ドル、シリーズFの規模。
- 220億ドル、調達後評価額(2026年3月)。
- 110億ドル、従前の評価額(2025年12月)。3カ月で2倍を意味する。
- 400億ドル、2026年6月時点で協議中と報じられた目標評価額。
- 15億ドル超、年換算売上高。
- 800%、6カ月間の機関投資家取引高の伸び。
- 90%超、米国の予測市場活動のシェア。
なぜ重要か
カルシは予測市場を、ニッチな投機手段から機関投資家向けのデリバティブ商品へと移行させつつある。400億ドルのラウンドが成立すれば、同社は評価額を6カ月以内に4倍にしたことになり、ベンチャー史でもほとんど前例のない圧縮となる。そして、規制下のイベント市場がシステミックリスクとセンチメントをどう価格付けするのかという問いを投げかける。
注目点
- 報じられた400億ドルのラウンドの成立と開示される投資家。
- 連邦規制下のイベント契約の範囲に関するCFTCのルール策定。
- 暗号資産系ライバルPolymarketの次の資金調達ラウンドと、米国での規制取得を目指すかどうか。
- 大手取引所やプライムブローカーが戦略的投資や買収提案を行うかどうか。