メタンフェタミンがアヘンに取って代わる。アフガニスタンと黄金の三角地帯が合成麻薬へ転換
タリバンのアヘン禁止と覚醒剤急増が重なり、東・東南アジアで236トン押収という記録を樹立、シャン州の巨大製造拠点がフル稼働
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概要
世界の二大アヘン産地が合成麻薬へ転換しつつある。アフガニスタンでは、タリバンのアヘン禁止でケシ栽培が約20%減少したが、覚醒剤の急増と重なった。2024年末の同国周辺の押収量は2023年第3四半期比で約50%増となり、これは2017年から2021年の約12倍増という流れを引き継ぐものだ。黄金の三角地帯では、UNODCが東・東南アジアで236トンという記録的な覚醒剤押収量を確認し(24%増)、シャン州の巨大製造拠点は過去最高の生産水準を記録した。インターポール主導の合同作戦でヤーバ錠剤2億9,700万錠が押収された。農業ベースの麻薬の衰退に伴い、組織犯罪グループは合成覚醒剤を新たなビジネスモデルとした。より安価で気候に左右されず、拡張性があるためだ。
数字で見る
- 236トン、東・東南アジアで押収されたメタンフェタミン記録量(前年比24%増)。
- 約50%、2024年末のアフガニスタン周辺押収量の2023年第3四半期比増加率。
- 約20%、タリバンの禁止令下でのアフガンケシ栽培の減少率。
- 2億9,700万錠、インターポール主導の一合同作戦で押収されたヤーバ錠剤数。
- 12倍、アフガニスタン周辺での押収量増加。2.5トン(2017年)から29.7トン(2021年)へ。
なぜ重要か
合成メタンフェタミンは薬物経済を農地、気候、作物根絶政策から切り離した。前駆物質の供給地近くに建てた製造拠点で生産を拡大できる。この転換により、作物禁止と代替作物政策という麻薬対策の論理が空洞化し、ミャンマー内戦のサヘル型保護経済における民兵組織の資金源ともなっている。
注目点
- タリバンが覚醒剤製造拠点を摘発するか、禁止令の圧力逃がし弁として黙認するか。
- ミャンマー内戦と同盟兄弟の分裂という情勢下でのシャン州の生産動向。
- 両産地への前駆物質(エフェドリン代替品)の流通ルート。