インフレが目標を上回り2委員が利上げを支持する中、イングランド銀行が英国政策金利を3.75%に据え置き
MPCは2026年6月19日に7対2で英国の基準金利を3.75%に据え置くことを決定。2026年5月の英国CPIは2.8%。反対票を投じた2委員はサービス部門インフレの持続と2%目標に整合しない賃金上昇を理由に利上げを支持した
リストに追加
リストはまだありません。
まとめ
イングランド銀行の金融政策委員会(MPC)は2026年6月19日、英国の基準金利を3.75%に据え置くことを7対2で決定した。2026年5月の英国CPI(消費者物価指数)は2.8%で、銀行の2%目標を上回り、サービスインフレと年間賃金上昇率はともにMPCが中期的な目標回帰に整合すると見なす水準を超えた状態が続いている。反対票を投じた2委員は金利を4.00%に引き上げるよう投票した。3.75%という金利は、2024年末から5.25%のピークを起点に始まった利下げサイクルの底値を示しており、25ベーシスポイントずつの連続引き下げによって到達した。6月の決定は英国の政治移行を背景にしている。キア・スターマー首相は2026年6月22日に辞任し、アンディ・バーナム率いる労働党政権交代が近期の財政政策の不確実性を高めた。銀行はまた、イラン核合意の進展に一部関連する世界的なエネルギー価格の下落効果が据え置きを支持する要素だと指摘した。
見解の分岐
7人の多数派が据え置きを支持したのは、サービスCPIと賃金上昇率が高いながらも低下傾向にあり、米国の通商政策に伴う関税の不確実性を含むグローバルな貿易環境が十分な下押し需要リスクを生み出して慎重姿勢を正当化したためだ。反対した2委員は、インフレが依然目標を40ベーシスポイント上回り、賃金が2%整合パスを超えて上昇している状況で3.75%に留まることが非対称なリスクを生じさせると主張した。タカ派の反対票は市場の利下げ期待を後退させ、より長期の据え置き予想へとシフトさせた。バーナム政権の財政方針をめぐる不確実性もMPCのフォワードガイダンスをより慎重にした。
数字で見る
- 3.75%、2026年6月19日に据え置かれた英国基準金利
- 7対2、MPCの投票配分。2委員が4.00%への引き上げに投票
- 2.8%、2026年5月の英国CPI(目標: 2%)
- 5.25%、現在の利下げサイクル前の英国基準金利のピーク
- 4.00%、反対票を投じた2委員が主張した金利水準
重要な理由
7対2の分裂は前回の8対1よりタカ派的で、2024年末に始まった利下げサイクルが争点となる底値に達したことを示している。サービスインフレが粘着的なままか賃金上昇が和らがなければ、MPCは2026年後半にさらなる利下げではなく引き締め再開の圧力に直面する可能性がある。英国国債市場にとって、据え置きとタカ派の反対票は短期金利に底値を設けながら最終金利水準の不確実性をもたらす。バーナム政権の最初の財政声明は、銀行が国内需要をディスインフレ的とみるかリフレ的とみるかの重要な判断材料となる。英国の家計にとって、3.75%の基準金利は変動金利住宅ローンが引き締めサイクル前より高い水準を維持することを意味するが、2024年のピークからは大幅に緩和されている。
注目すべき点
- 英国CPIが2026年第3四半期に2%に向けて低下するか、それとも2.5~3%のレンジで停滞するか。
- バーナム政権の財政計画が銀行の8月の予測ラウンドにインフレ圧力を加えるか和らげるか。
- MPCの投票配分が8月会合で6対3に広がるか8対1に縮小するか。
- イラン核合意によるエネルギー価格効果が8月前に英国CPIデータに表れるかどうか。