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銅の製錬料が史上初めてゼロに、製錬能力が鉱山供給を上回る

アントファガスタと中国製錬各社は2026年の年間TC/RCを0ドル/トンで妥結。スポット料金はマイナス70ドル/トンまで低下し、中国大手製錬各社は減産10%を迫られた

鉱物·貿易· active 誰の金か·何が壊れたか ·7 論調 · ·rbtfl 更新 2026年6月25日
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報道の分かれ

同じニュースを、各国のニュースルームがどう伝えたか。引用は出典つきで原文にリンク。

Global

Mining.com

“アントファガスタは中国製錬会社と2026年の銅処理料をゼロで合意、これまでで最も低いベンチマークとなった。”

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Global

Benchmark Mineral Intelligence

“スポット製錬料は2026年3月下旬までに約マイナス70ドル/トンへ低下し、精鉱の極度の逼迫を示した。”

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Global

Fastmarkets

“フリーポートは下限・上限方式で2026年の銅精鉱条件を21.25ドルのベンチマーク超えを目指す。”

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概要

チリの鉱山会社アントファガスタと中国大手製錬各社が2025年12月に合意した2026年の年間銅精鉱ベンチマークは、1トンあたりゼロドルで妥結した。年間TC/RC交渉の歴史で最も低い水準である。従前のベンチマークは21.25ドル/トンだった。2026年3月下旬までにスポット製錬料はマイナスに転じ、約マイナス70ドル/トンに達した。製錬各社が処理料を受け取るのではなく、精鉱に対して鉱山側に支払っていることを意味する。根本原因は構造的な不均衡である。中国は2024〜2025年に約200万トンの新規製錬能力を追加した一方、世界の銅鉱山供給の伸びは停滞し、65万〜85万トンの精鉱不足が生じた。中国政府はさらに200万トンの製錬所建設計画を停止し、中国大手製錬各社は減産10%で合意した。LME銅は2026年1月に一時14,500ドル/トンを超えた後、6月までに13,086ドル/トン付近で落ち着いた。金、銀、硫酸の副産物収入により、ゼロの処理料にもかかわらず多くの製錬所が支払能力を維持している。

見解の相違

鉱山会社とその株主はゼロのTC/RCを、銅の強気論の裏付けと読む。鉱山供給は実際に希少で、価格シグナルは本物だという見方だ。中国の製錬各社と北京の政策担当者は、過剰投資による自傷であり、協調減産で是正されつつあると解釈する。IEAとコロンビア大学SIPAは戦略的懸念を提起する。西側寄りの製錬所がゼロやマイナスのTC/RCに耐えられなければ(南米の金を多く含む鉱石を扱う中国製錬所と異なり、副産物クレジットを得られない)、西側の製錬能力は市場から恒久的に退出し、精製銅の中国依存が深まりかねない。フリーポートの下限・上限方式の交渉姿勢は、鉱山側が今後は上振れを製錬側と分け合い処理関係を維持するため、異なる契約に応じる用意があることを示唆する。

数字で見る

  • 0ドル/トン、2026年の年間銅精鉱製錬料ベンチマーク(アントファガスタ・中国製錬)。
  • マイナス70ドル/トン、2026年3月下旬に到達したスポットTC/RCの概算。
  • 21.25ドル/トン、2025年のベンチマークTC/RC(2026年以前の従前の最低記録)。
  • 65万〜85万トン、2026年の世界の銅精鉱不足の推計。
  • 14,500ドル/トン、銅価格の日中ピーク(2026年1月、LME)。
  • 13,086.50ドル/トン、2026年6月24日時点のLME銅3か月物終値。
  • 約10%、2026年に中国大手銅製錬各社が合意した減産幅。

なぜ重要か

製錬・精製料は銅のバリューチェーンの酸素である。マイナスのTCは処理側から鉱山側へレントを移転し、鉱山供給に対する製錬過剰能力が極限に達したことを示す。2026年のゼロ設定は歴史的であり、継続すれば中国だけでなく世界的に製錬経済を恒久的に損ない、精製能力が長期的にどこで生き残るかを塗り替える。銅は電気自動車、送電網、データセンター、防衛システムに不可欠で、いずれも需要が加速している。精鉱の逼迫はコブレ・パナマの役割も露呈させる。2023年以来失われた年33万トンの生産は、世界的な不足の相当な割合を占める。

注視すべき点

  • 中国製錬各社の減産と新規能力停止の組み合わせが、2027年までにTC/RCをプラス圏へ再均衡させるか。
  • コブレ・パナマの在庫処理。7万トンの銅は迅速に承認されればスポット精鉱の逼迫を緩和しうる。
  • 西側同盟国の銅製錬能力。マイナスのTC/RCに耐えられるのか、さらに退出するのか。
  • 市場バランスの先行指標としての2027年年間TC/RCベンチマーク交渉。

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