BHP、エスコンディダとオリンピックダムで半期の銅生産記録、ファラデーへのLOIと中国精鉱契約が銅への継続的なコミットを示す
BHPの2026会計年度上期の銅生産はエスコンディダの処理量増とオリンピックダム製錬所の回復により全社記録に、BHPはファラデー・カッパーへ30%出資のLOIを結び、2026年4月に中国CMRGとの精鉱価格紛争を解決
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要約
BHPグループは、2026年2月19日に公表した2026会計年度上期決算で銅生産の 全社半期記録を報告した。世界最大の銅鉱山であるチリのエスコンディダ(BHP出資57.5%)の処理量 最適化と、計画保守サイクルを経た南オーストラリアのオリンピックダム製錬所のフル稼働が牽引した。 2026年3月、BHPはアリゾナのファラデー・カッパーのカッパー・クリーク事業に30%の出資持分を取得する 意向表明書に署名した。予備調査段階にある大型の斑岩銅・モリブデン鉱床で、FEOC準拠の北米銅開発の 選択肢を加えるものだ。2026年4月、BHPと中国五鉱資源集団(CMRG)は、複数年の引き取り契約下での エスコンディダ精鉱価格をめぐる長引く紛争を解決し、TC/RCベンチマークのメカニズムを現在のほぼゼロの スポット製錬料を反映するよう改定した。BHPはまた、カナダ・サスカチュワン州のヤンセン第1段階カリ肥料 事業が予算内の84億ドルで、2027年半ばの初生産のまま変わらないと確認した。銅に次ぐ同社最大の 単一事業への資本コミットメントだ。
対立点
BHP経営陣と投資家向け広報は、銅の記録とファラデーのLOIを、銅・カリ肥料・鉄鉱石を石炭や石油より 優先する同社の資本配分戦略が計画通り実行されている証拠と位置づける。CMRGの価格解決は通常の契約 管理として提示される。ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーの株式アナリストは、中国精鉱価格の 決着が、エスコンディダ産出の一部からのほぼゼロのTC/RC収入にBHPを事実上固定し、2024年以前の契約条件に 比べ製錬所収入を減らすと指摘する。アリゾナの環境団体と先住民団体は、サンペドロ川流域という立地を 理由にカッパー・クリーク事業に異議を唱えている。BHPのLOIには建設のコミットメントは含まれず、事業は 完全なNEPA審査を要する。ヤンセンのカリ肥料は銅ではないが、銅開発を加速できたはずの84億ドルの資本を 吸収し、BHPが一貫してヤンセン優先で解決してきた社内の配分論争を生んでいる。
数字で見る
- 2026会計年度上期、BHPの半期における銅生産の全社記録。
- 57.5%、世界最大の銅鉱山エスコンディダへのBHPの出資比率。
- 30%、ファラデー・カッパーのカッパー・クリーク事業で求める出資持分(LOI段階)。
- 84億ドル、ヤンセン第1段階カリ肥料事業の確定設備投資額。
- 2027年半ば、ヤンセン第1段階の初生産目標。
- 2026年4月、BHPとCMRGのエスコンディダ精鉱価格紛争の解決。
なぜ重要か
BHPとフリーポート・マクモランは合わせて世界の鉱山産出 銅の約15%を生産し、両社の操業動向を銅供給の最も注目される先行指標にしている。 グラスバーグが能力の65%で稼働する時期のBHPの生産記録は、 世界的な供給不足を部分的に相殺する。しかしエスコンディダの鉱石品位は構造的に低下しており、 ファラデーのLOIは、長期的な枯渇を補うためBHPが北米で新たな斑岩銅資源を求めていることを示す。 中国CMRG精鉱契約の解決はTC/RCの力学にとって重要だ。大手鉱山会社が複数年契約で ほぼゼロの製錬条件を受け入れることは、中国の製錬所が他の交渉で用いる先例となる。ヤンセンのカリ肥料は BHPの金属以外への最大の賭けで、商品の多角化をもたらす一方、構造的な銅供給不足が最も鋭く予測される 時点で銅開発から資本を逸らす。
注視点
- エスコンディダの鉱石品位の軌跡:処理量の最適化が世界最大の銅鉱山の長期的な品位低下を補えるか。
- ファラデーのカッパー・クリーク:BHPがLOIを拘束力ある出資持分に転換しNEPA環境審査を開始するか、他の北米銅事業との比較でどのような時間軸か。
- ヤンセン第1段階の稼働開始:2027年半ばの初のカリ肥料生産が守られるか、その後BHPがヤンセン第2段階と銅開発の間でどう資本を配分するか。
- CMRGのTC/RC決着の先例:他の中国製錬所が今後の年次精鉱交渉でBHP-CMRG条件をベンチマークとして用いるか。