湾岸輸出再開とイラン制裁免除維持でブレントが74ドルに下落
湾岸輸出再開とイラン制裁免除維持でブレントが74ドルに下落
サウジのラス・タヌーラが3月以来初めてタンカー積み込みを再開、ブレントは戦時高値から37%下落
概要
6月24日、ブレント原油は1バレル73.74ドルで引けた。1日で4.33%下落し、3月に118ドルを超えた高値から37%低い水準となる。サウジアラムコのラス・タヌーラ基地は、3月のホルムズ海峡閉鎖以来初めてタンカーへの積み込みを再開しており、バイヤーには湾岸とアフリカから同時に売り物が入っていると報告されている。IEAの6月報告は、高騰した燃料価格が消費を抑制しているとして、2026年の世界需要見通しを前年比70万バレル/日引き下げた。米国クッシングの在庫は約1,900万バレルと依然として危機的に低い水準にある。6月22日に対イラン石油制裁免除に基づいて発行された一般ライセンスXにより、イラン産原油には60日間のドル決済経路が与えられた。
なぜ重要か
ブレントが10ドル下落するごとに、インド、トルコ、エジプトなどの純輸入国経済の年間輸入コストはおよそ80億から120億ドル削減される。オレンブルクへの攻撃による圧力に加え、ロシアの輸出量が戦前水準を下回り続けているため、財政収入もさらに落ち込んでいる。60日の免除期限は8月21日に切れるため、回復はジュネーブ協議の継続にかかっている。
注目点
- IAEA査察をめぐる争いがジュネーブのプロセスを頓挫させた場合にブレントが75ドル以下で安定するか、それとも反発するか。
- ラス・タヌーラでのサウジの増産ペースと他の湾岸産油国の再開スケジュール。
- 米国のガソリン価格緩和を左右するクッシング在庫の積み上がりの軌跡。