EU、2025年の大停電を受けイベリアの「電力の孤島」解消へ動く
ビスケー湾連系線がフランス・スペイン間の容量を5GWに倍増させる。EUの送電網パッケージとENTSO-Eの停電報告書は、連系を安全保障上の優先課題と位置づける
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概要
2025年4月28日のスペイン・ポルトガル大停電(過去20年で欧州最悪)に関する2026年3月20日の ENTSO-E最終報告書は、原因を再生可能エネルギーではなく 電圧と無効電力の制御失敗にあるとし、半島が欧州送電網の他地域と細い連系しか持たないほぼ孤島の 状態にあることを浮き彫りにした。EUの対応は欧州委員会の送電網パッケージ(許認可の迅速化、 より強い連系目標)と、長らく遅延していたビスケー湾のフランス・スペイン連系線を軸に進む。同連系線は 国境を越えた容量を5GWに倍増させる。欧州投資銀行は2025年6月、5億7,800万ユーロのEU補助金に加え、同事業に 16億ユーロを追加した。イベリアは依然としてEUの15%連系目標に届いていない。
数字で見る
- 2025年4月28日、イベリア大停電。過去20年で欧州最悪。
- 2026年3月20日、ENTSO-E専門家パネル最終報告書を公表。
- 5GW、ビスケー湾連系線が完成した際のフランス・スペイン間容量(倍増)。
- 16億ユーロ、2025年6月に確約された欧州投資銀行の追加融資(5億7,800万ユーロのEU補助金に加えて)。
- 15%、イベリアが依然として届かないEUの連系目標。
なぜ重要か
停電は連系を、市場効率のための贅沢品から、安全保障と信頼性の必須要件へと再定義した。連系の弱い イベリアは連鎖的な障害に陥りやすい。EUは、許認可改革と国境を越えた送電線が、変動する再生可能エネルギーに 依存する送電網を強靭化できると賭けている。
注視すべき点
- ビスケー湾連系線の運転開始時期とさらなる遅延の有無。
- 送電網パッケージが実際に許認可を加速させるかどうか。
- 報告書を受けた電圧・無効電力制御に関するスペインの系統規程の変更。