概要
新STARTが失効してから4カ月、ロシアは増強に踏み切っていない。ロシア当局者は、ワシントンが守る限りモスクワも中心的な上限、すなわち700基の運搬手段に1,550発の弾頭を守り続けると述べた。米国の評価(議会調査局、2026年5月)も大規模な弾頭増加はないと確認している。だが潜在的な能力は残る。アナリストはロシアが数百発の非配備弾頭を追加搭載でき、配備戦力を最大で約60%引き上げられると見積もる。速度は種類によって異なり、爆撃機は数時間、潜水艦は数カ月、大陸間弾道ミサイルの再構成は数年かかる。大勢の見方(War on the Rocks、Bulletin)は、ロシアの近代化は大半がソ連時代のシステムの置き換えであって数の拡大ではなく、近い将来に急ぐ動機はほとんど残らない、というものだ。ただし、その選択肢はいまや法的に制約されていない。
数字で見る
- 約60%、ロシアが予備を全て追加搭載した場合の配備弾頭の潜在的増加。
- 1,550/700、モスクワがなお守ると述べる新STARTの上限。
- 数時間から数年、爆撃機・潜水艦・大陸間弾道ミサイルによって異なる追加搭載時間。
- 4カ月、条約失効からロシアの増強がないままの期間。
なぜ重要か
危険はもはや条約の上限ではなく、不透明で可逆的なヘッジだ。査察がなければ、ワシントンは乏しい兆候からロシアの意図を推し量るしかなく、ロシアの動きと見なしたものに合わせた米国の追加搭載も同様に検証不能となる。これは軍備管理が和らげるために築かれた、まさに古典的な作用・反作用の連鎖だ。
今後の注目点
- 爆撃機や大陸間弾道ミサイルの基地での弾頭搭載を示す衛星・情報の兆候。
- 中国の脅威を理由に米国が先に追加搭載する決定の有無。
- 抑制を米国のミサイル防衛(ゴールデンドーム)の動きと結びつけるロシアの発言。