概要
米国とロシアの戦略核戦力に上限を課す最後の条約New Startは、2026年2月5日に後継なく失効し、約半世紀の二国間軍備管理に幕を下ろした。条約は双方を配備核弾頭1,550発、運搬手段700基に制限し、現地査察と年2回のデータ交換を義務付けていた。モスクワはウクライナ侵攻後の2023年に順守を停止しており、検証はすでに崩れていた。2月4日、ロシア外務省は義務をもはや拘束力あるものとは見なさないと述べた。トランプ政権はいかなる後継条約にも中国を含めるべきだと主張するが、北京はこれを拒む。数の上限よりも査察の喪失こそが、相互の透明性への持続的な損害だとアナリスト(CFR、ブルッキングス)は指摘する。
数字で見る
- 2026年2月5日、条約が失効した日。
- 1,550、双方が上限とされた配備戦略核弾頭。
- 700、双方が上限とされた配備運搬手段(ICBM、SLBM、爆撃機)。
- 2023年、ロシアが順守を停止し査察を終えた年。
- 約90%、両当事国が保有する世界の核弾頭の割合。
なぜ重要か
二大核戦力を縛る法的上限は今や存在せず、いずれの配備も検証する査察体制がない。互いに対して築くヘッジは読み取りにくくなり、誤算のリスクを高め、大国の自制に頼ってきた中立国への核拡散圧力をあおる。
注目点
- ワシントンとモスクワが中心的上限を非公式に守り続けるか。
- ロシアまたは中国に応じて弾頭を追加配備する米国の動き。
- トランプの中国参加要求が後継協議をすべて潰すか。